週末ユーロステップ

川崎ブースターがBリーグ/高校/大学など、日本のバスケについて書いていきます

川崎のバスケに関する勝手な考察①

皆さんこんばんは、TAMAIと申します。

 

先月開設し今回ようやく3回目の投稿となるこのブログですが、前回の記事をツイートした際にフォロワー様にこんな素敵なリプライを頂きました。

 

なんとこの「週末ユーロステップ」というブログ名について、素晴らしいネーミングセンスだと(そこまで言ってない)お褒めの言葉を頂いたのです。週末はBリーグだけではなく大学・高校等も含め色々な会場に足を運びバスケ観戦していることを、ディフェンスを左右に揺さぶるユーロステップというバスケのテクニックに例えているというお話なんですが、残念なことに張本人の僕はそんなことは一切考えておらず語呂の良さだけで名前を決めておりました。ただせっかくそんな素敵な解釈を頂戴したので、ご本人に了承を頂き今回ご紹介をした次第でございます。

 

そしてユーロステップも実際に動画があった方がわかりやすいかと思いますので、ウインターカップを制した福岡第一の2年生エースガード・河村くんのプレーを拝借します。速過ぎ&上手過ぎワロタ。。。

 

さて、おそらくどなたの記憶にも無いかとは思いますが前回の記事で次回は「川崎・バスケIQ向上委員会(仮)」と予告しており、そういえば川崎ブースターのブログとしながら川崎のバスケそのものにはこれまで一切触れてこなかったな、と少しだけ反省しています。そこで今回はこれまでTwitterにUPしてきた動画ツイートをいくつかピックアップし、140文字では書き切れない川崎のバスケに対する超個人的で勝手な考察を書いていきます。ただ僕のバスケIQは決して高くはないというかなんなら低いんですが、それでも皆様の新たな発見や戦術理解のお手伝いが少しでもできたら嬉しいなとも考えていますので、よろしければお付き合い頂ければと思います。

 

ちなみにボリュームの関係で2Days構成(?)とし今回はオフェンス、次回はディフェンスをメインに書いていこうかと思います。ということでもはや言いたいだけの本日のアジェンダでございます。

 

1.スタッガードスクリーン

2.スクリーンザスクリーナー

 

※前回に続き選手名は全て敬称略にて表記しております

 

1.スタッガードスクリーン

 

なんとなく見たことある動きだなという方もいらっしゃるかと思いますが、多いと1試合に余裕で10回以上は見る川崎のお家芸的なプレーです。直近だと延長の末に勝ち切った名古屋戦GAME2(12/22)などは、4Q残り5分以降のハーフコートオフェンスの7~8割はこのプレーだったと記憶しています。またもちろんこのツイートの展開以外にもパターンは複数あり、ガードのレイアップやプルアップジャンパー、ドライブでディフェンスを収縮させゴール下の合わせorコーナースリーなど割と多彩です。そう考えるとあくまでこのスクリーンは起点に過ぎず、スクリーン直後のガードの状況判断がより重要になるプレーかと考えます(当たり前ですね)。

それとチラ裏もいいとこなのですがおそらく利き手も考慮しており、ガードが篠山の場合は左でドライブをしやすい向きでセット、藤井の場合はどちらでも問題なさそうだけれどもやはり右の方が多いかなという印象です。

 

またこのプレーをディフェンス側の視点で考えると、ガードはピック2枚をかいくぐらないといけないしスイッチも良い判断とは言えないしファジーカスのポップアウトでもほぼ2点だからなぁ…などケアしないといけないポイントも多く結構手を焼くセットなのではないでしょうか。ただ例えば栃木の渡邉あたりはハンドラーに対してタイトに体を寄せてファイトオーバーしスクリーンを無効化してくるので、ズレを作らせない嫌な守り方(つまりはいいディフェンス)をしているなぁと個人的には感じています。あとは他のチームでも2~3番のプレーヤーがペイントエリアのスペースを潰してゴール下のイージーショットを回避、という対策も見るようになったなと感じる今日この頃です。

 

加えてもう一つ、これは本当に考察というか推測の域を過ぎることはないのですが、同じく名古屋戦のGAME1(12/21)からもスタッガードに関連するプレーが出てきます。ブログ用にUPしたこちらの動画をご覧頂けますでしょうか。

 

残り10.4秒2点ビハインドでサイドインバウンズの場面、篠山がやっている胸の前で両腕をポンとぶつけるこのジェスチャーはまさに「スタッガードスクリーン」のコールだと僕は認識していました。ただスクリーンはマクリン1人のみでそのセットは遂行できておらず、それが要因とは言い切れませんが結果的にこのオフェンスでは得点に至っていません。またマクリンや長谷川の少し戸惑っているような表情や北HCが激しく身振り手振りを交え指示を出している様子を見ると、この場面では選手・HC間の意思疎通が取れていなかったのかもしれないと勝手に考えた次第です。

しかしながらそもそもこういったデザインプレーのコールは相手ディフェンスが看破し辛いようにするため試合毎に変えている場合もあり、これがスタッガードのコールではなく指示通りのオフェンスができていたんだとすると僕の前提が間違えていることになります。

 

散々書いておいて結論はなんなんだというお話ですが、後段の考察そのものは関係者にその場面の話を聞けるようなことでもない限り答えが出るものではありません。ただもしこのブログを読んでスタッガードスクリーンを覚えてくださる方がいらっしゃったら、ぜひ一度とどろきアリーナで「胸の前で両腕ポン」のジェスチャーを繰り返しやってみてはいかがでしょうか。運が良ければファジーカスとマクリンが2人で時間差スクリーンを掛けに来てくれるかもしれません。そんなわけありません。

 

2.スクリーンザスクリーナー

 

続いては直近の三河戦GAME2(12/29)から、「スクリーンザスクリーナー」というプレーについてです。これは特に川崎の専売特許等ではなくNBAから日本の学生カテゴリーまで幅広く使われているもので、もちろんBリーグの他のチームでもよく見かけるプレーです。その前提でぜひ読んで頂ければと思うのですが、まず表記は「Screen the Screener」の頭文字から界隈では「STS」で通っているらしいので、当ブログでも以後はSTSで統一し色々と書いていきます。

ちなみにこのプレーはオンボールの場合「スペインピック&ロール」なんて表現される方もいらっしゃるんですが、僕はスペインピックの定義を14%程しか理解できていないためここでの言及は控えておこうかなと…知識不足で申し訳ありません。

 

さて気を取り直してお話を戻します…まずツイートで取り上げたプレーはSTSの中でもとてもわかりやすい方かと思うんですが、実は意識して見てみると結構頻繁に発見できるプレーです。例えば12月最終週のTOP5PLAYSの1分あたり、藤井のバスカンはマクリンに加えてその後ろの篠山もスクリーンを掛けてギャップを作っているんですがおわかりになりますでしょうか…システムとしては上記のツイートのものと同じくSTSと言えるかと思います。サムネの青木かっこいいですね!


WEEKLY TOP 5 PLAYS vs三遠,三河(2018,12,26-29)

 

ただこれらはまだオンボールの状態なので判別(?)しやすい部類に入りますが、オフボールになると試合を1回観ただけでは正直気付かない場面も多いかなと思います。そのオフボールver.のSTSのフィニッシャーとしてよく見かける選手は…と言うとキャッチ&シュートを得意とする金丸(三河)・岡田(京都)・古川(琉球)あたりが挙げられます。彼らは相手ディフェンスの徹底マークをかいくぐるために自身がユーザー(スクリーンを使う側)になるだけではなく、一度スクリーナー(スクリーンを掛ける側)になりディフェンスがその対応をせざるを得ない状況にしてその上で次は自分がユーザーになってオープンでシュートを狙うシチュエーションを作ります。

という感じでこのSTSはオンボール・オフボール問わず様々な場面で活用されていますので、もしお友達やご家族との観戦中に見つけた際には「今の??STSだけど??」と満面のドヤ顔で説明されてみてはいかがでしょうか。運が良ければファジーカスとマクリンが2人で時間差スクリーンを(ry

 

とここまでオフェンスのプレーを2つ書いただけでそこそこの文字数になってしまいましたが、その他の川崎のオフェンスだと「AI→Flex」や「Horns」等も覚えておくとより楽しめるかもしれません…がこれはまた当ブログかTwitterで改めて触れられればと思います。

スタッツを見て分析するわけでもなければ細かいデータを用意しているわけでもなく、個人的に気になった部分を切り取ってだらだらと書き連ねるという相変わらずの自己満ブログになってしまいましたが、少しでも楽しんで読んでくださる方がいらっしゃったら嬉しい限りです。次回は前半部分で触れた通り川崎のディフェンスについて書いていきます。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。